ネットワークステート
先週は、ポッドキャストを初めてライブ収録して、「ネットワークステート」などについて話しました。今後も取り扱ってほしいテーマなど、どしどしご応募ください!
ポッドキャストで扱ってほしいトピックや、ゲスト名など、こちらから募集中です!
ちなみに明日配信する予定の分も、新しいゲストを呼んで対面でとったので、ぜひ聞いてみてください🙌
■ This Week in Crypto
1.🪄 Introducing Modulus: Bring AI On-Chain
Modulus Labsが、$6.3Mドルを調達しました。Variantや1kx、Banklessなどが参加しています。
Modulusは、ゼロ知識証明を使って、AIのアウトプットが操作されていないことをオンチェーンで効率的にチェックする技術を開発しています。これによって、dApps開発者が、改ざんされていないAIを使えるようになります。
AIの出力が改ざんされてないものと判断できるということから、「Twitterの✅マークのAI版のようなもの」とウェブサイトでは説明されています。
現在は「オンチェーンAI」という API のウェイティングリストを開始していて、近々UpshotやWorldcoinなどと利用例を出すそうです。
zkMLのユースケース
Modulusは、zkML(zero knowledge + Machin Learning)という技術を使っています。これは機械学習モデルをオフチェーンで実施し、計算結果にくわえてその計算が正しく行われたという証明を生成します。そしてオンチェーンでその証明が正しいことを簡単に(もう一度計算をせずに)検証することができます。
zkMLのユースケースとして考えられるのは、レンディングプロトコルがAIを使ってローンの担保比率を管理する、などです。その他にもAIベースの評価システムや、コントラクトのコンプライアンスツールなどの応用が試されています。
前にBspeak!でとりあげたことのあるGizaでは、Yearnとのコラボして、MLを使った複雑なイールド戦略がオンチェーンで正しく実行されていることを証明できるように取り組んでいます。
Uniswap DAO内である提案がされました。「Uniswap DAOのトレジャリーから300万UNIトークン(約$12Mドル)を使って、Ekuboというプロジェクトに投資し、代わりにガバナンストークンの20%を得る」というものです。
今回の提案は、温度感チェックのための投票でしたが、全体の60%ほどが賛成になっています。(とはいっても5人の大口トークン保有者がこの投票数のほとんどを占めています笑)
ではこのEkuboは一体どんなプロジェクトかというと、元々Uniswapでエンジニアリードをしていた人が立ち上げたプロジェクトで、Starknet上のDEXです。そしてEkuboトークンはStarknet上で発行される予定になっています。
3.Trips Launches to Enable IP Protection, Authentication and Monetization for Content Creators
Tripsが、プレシードで$2.5Mドルを調達しました。Shima Capitalや、Avalanche Ecosystem FundであるBlizzardなどが参加しています。
Tripsは、クリエイターが著作権から収益化できるようにし、かつ著作権の証明をオンチェーンでできるようにします。(AvalancheのSubnet上で作られています)
YouTubeなどのプラットフォームとリンクさせ、著作権の所有権をブロックチェーン上に記録するそうです。
4.Zurich-based Anapaya Systems raises €1.8M to build SCION-based Web3 communication infrastructure
Anapaya systemsは、Suiの開発元であるMysten Labsから、1.8Mユーロを調達しました。
この企業はクリプト特化のプロジェクトではなく、インターネット通信のセキュリティや安定性を高めるための通信プロトコルScionを開発しています。
悪意のあるネットワークデバイスやオペレータがいても、安定してプライベートなパケット通信ができる通信プロトコルです。そして今後SuiのためのSCIONネットワークを拡大していくそうです。(ということでSuiの開発元であるMysten Labsが出資しています)
eコマースのための3D技術を開発するThreediumは、シリーズAで、$11Mドルを調達しました。ConsenSysの投資部門(Mesh Consensys)などが参加しています。
Threediumは、3DとARエンジンを開発していて、本物のように見える3D画像や、リアルタイムでカスタマイズ可能なARを作ることができます。
ファッションやゲームなどの企業が、本物のように見える3Dアセットとして商品を表示することができます。
エンドユーザは、アプリをダウンロードすることなく、ブラウザから商品を購入する前に、あらゆる角度から見たり、試着することができます。
クリプトに直接関係なさそうに見えますが、ConsenSysが支援しているので、NFTなどを想定しているのかもしれません。
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☕ バックナンバー:
#306 Bspeak! 2023年10月30日号 ネットワーク国家を進めるプロジェクト
#305 Bspeak! 2023年10月23日号 Uniswapフロントエンドの収益
#304 Bspeak! 2023年10月16日号 オンチェーン・アフィリエイト
#303 Bspeak! 2023年10月9日号 Web3とレストラン
#302 Bspeak! 2023年10月2日号 物理世界とデジタル世界をつなげるIYK
#301 Bspeak! 2023年9月25日号 「インテント」を重視したモデル
#300 Bspeak! 2023年9月18日号 DeFi特化のロールアップ『Layer N』
#299 Bspeak! 2023年9月11日号 「Baseエコシステムファンド」が投資する6プロジェクト
#298 Bspeak! 2023年9月4日号 ビットコインのLiquid Stakingっぽいプロトコル Stroom
#297 Bspeak! 2023年8月28日号 タイプ0のzkEVM
#296 Bspeak! 2023年8月21日号 友だちトークンを売り買いする「friend.tech」
#295 Bspeak! 2023年8月14日号 リステーキング付きのリキッドステーキング『Puffer』
#294 Bspeak! 2023年8月7日号 ウォレットのない人に送金できるウォレット「Beam」
#293 Bspeak! 2023年7月31日号 ストレージのためのL2 「EthStorage」
#292 Bspeak! 2023年7月24日号 ゼロ知識証明ネットワーク『Bonsai』
#291 Bspeak! 2023年7月17日号 AIを利用するスマートコントラクト
#290 Bspeak! 2023年7月10日号 Polygonのリステーキング
#289 Bspeak! 2023年7月3日号 アプリ特化チェーンは増えていくのか?
#288 Bspeak! 2023年6月26日号 Polygon 2.0 / 流動性の集中が自動化されたAMM 等
#287 Bspeak! 2023年6月19日号 a16zが投資する「AI計算のためのブロックチェーン」
#286 Bspeak! 2023年6月12日号 オンチェーンゲーム特化のロールアップ
#285 Bspeak! 2023年6月5日号 StarkNet上のzkEVM「カカロット」
#284 Bspeak! 2023年5月29日号 バリデーターが報酬を得られるオークションシステム
#283 Bspeak! 2023年5月22日号 ZKビッグデータ
#282 Bspeak! 2023年5月15日号 プライベートなブリッジを可能にする『webb』
#281 Bspeak! 2023年5月8日号 すべてを兼ね備えるAztecの新ロールアップ
以降もSubstackのアーカイブからご覧ください。