2024年のL1/L2
(年始から体調を崩してしまったので今回は短めになっています。)
2024年の予想については何度か書いたり、ポッドキャストのほうでも3回にわけて配信しましたが、今回はEthereum L1/L2に関して、ダンクシャーディングのプロトタイプを作った Proto.ethさんが話してる予想を紹介します。ちなみに去年の最初もこの方の予想を載せました。
EIP-4844が、上半期にEthereumメインネットに導入される
EIP-4844のDAの採用は、すべてのL2に一時的な混乱を引き起こす:
アップグレード時期の見積もりが動き、オオカミ少年効果で L2 のアップグレード計画が難しくなる
L2 のガバナンスタイムラインと相反し、L2 アップグレードのタイミングが難しい
メインネット前の L1 テストネット期間が短く、L2 アップグレードのテストが難しい
EIP-4844 は L2 のガス手数料を約10倍下げる
4844稼動後のL2の更新タイミングが微妙に異なるため、一時的にL2料金が比較できなくなり、不安定だが、最初は安くなる
EIP-4337 は成長し続け、バンドル機能はクロス L2 や新しいタイプのインテントに拡大する
EIP-3407 が L1 メインネットで導入され、EIP-4337 と良いシナジーをもたらす
Ethereumが上半期に100万台のバリデータを達成
大量のバリデータを処理するためにビーコンチェーンのアップグレードが行われる
下半期にリステーキングのためバリデーターがふえ、アップグレードの緊急性が増す
実行レイヤーとコンセンサスレイヤーの分離されたハードフォークがされる
コードネームはおそらくPrague / Electra
これらのフォークは、これまでのフォークより小さいかもしれない
Pragueの次の主要なELハードフォークのコードネームはOsaka(devcon 5の都市)かもしれない
Electraの次のCLハードフォークの名前はFelisかもしれない
そして組み合わせた名前はFosa: マダガスカルの哺乳類で、猫に似て、木に登って(verkle tree!)移動します
L1 Vergeのアップグレードはまだだが、Verkleツリーの進捗はさらに進んでいる
まだEOFはない: Dencunフォークで、L2コスト削減とEIP-1553(transient storage)が起こった後、(最適化よりも)アカウント抽象化とUXが、EVMロードマップのサポートを得る
L2によるRIPの採用はL1のアップグレードに良い影響を与えるだろう(より小さなELアップグレードの可能性を示している)
新しいFault ProofスタックのコンポーネントのようなOP Stack技術は、EVMチェーン以外でも採用されるかもしれない。オープンなコンポーザブルソフトウェアは、よりリーチがある
L2beatに、少なくとも69のL2が アクティブプロジェクトとして掲載される
ETHは今年デフレになる
■ This Week in Crypto
1.Evolve your loyalty program with Visa
Visaが「web3ロイヤリティプログラム」のソリューションを発表しました。
ARでの宝探しや、ロイヤルティポイントの獲得・消費方法、ウォレットなどを提供し、ブランドが顧客とデジタルにやり取りするのを支援します。
例えば航空会社がweb3ロイヤリティプログラムを開始すると、ユーザは
空港で航空会社のポイントプログラムのQRコードをスキャンする
ウォレットで、自動的にトークンを使った報酬プログラムに登録される
メンバー特典として受け取ってラウンジを利用する
ようなデジタル体験をすることができます。
また旅行先で地図アプリを開くと、AR(拡張現実)で、お得な情報やトークン特典が表示されて、トークンを集めてポイントや景品と交換もできるようになります。
詳細は下の動画を見ると、どのようなことをしたいのかが分かります。
ちなみにSmartMedia Technologiesという会社が、パートナーとして技術面を手伝っています。この会社は2018年に設立され、これまでアメリカン・エキスプレス、ユニリーバ、バーバリーなどの大手と協業している実績があります。
2.BRC20.COM RAISES $1.5 MILLION TO PROVIDE INFRASTRUCTURE FOR BITCOIN TOKENS
ビットコイン上のトークンのプラットフォーム BRC20.com は、$1.5Mドルを調達しました。
Bitcoin Magazineの親会社であるBTC Inc.の資産管理部門UTXO Managementが参加しています。
BRC-20トークンとは、Ordinalsプロトコルを使ったビットコイン上でのトークン作成と転送を簡単にするための方法です。ビットコイン開発コミュニティの一部からは批判されてきましたが、SATSやORDIなどのBRC20トークンは、時価総額が $1Bドルを超え、Binanceなどでも取り扱われています。
今回調達を発表したBRC20.comという会社は、そのBRC-20トークンの各種情報が見れるサイトを運営しています。
またBRC-20トークンのブリッジ、トレード、ステークができるモバイルアプリをローンチする予定になっています。
さらに 「.comトークン」を使ったDeFiプロトコルのための分散型リレイヤーネットワークのリリースも計画しています。
3.Etherscan acquires Solscan to expand blockchain data services
ブロック・エクスプローラーの Etherscan が、Solanaでよく使われているブロック・エクスプローラー Solscan を買収したと発表しました。EtherscanとSolscanの双方に有用な機能を統合する予定になっています。
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