GENIUS法
アメリカの上院で、「GENIUS法」が可決されました。ステーブルコインに特化した初めての法案が議会の一院を通過したことになります。
この法案では、ステーブルコイン発行者に対して「ドルや国債などの政府発行資産での完全な裏付けを保持すること」を義務付けています。
また発行済トークンが$50Bドルを超える発行者には年次監査が求められ、$10Bドルを超える発行者は、規制機関の監督下に置かれるか免除の申請を行う必要がある、としています。
次のステップとしては、関連した法案のドラフトが数週間以内に公開される予定です。
Krakenのトークン
KrakenのEthereum L2が、トークン「INK」を発行することを発表しました。ユーティリティに特化したトークンモデルで、ユーザーインセンティブにフォーカスするとのことです。
供給量は変更できない「永久キャップ」が設けられ、ガバナンスには使われず、流動性の集約やアプリを使うインセンティブに使われる予定です。まずAave上の流動性プールで、参加者にINKのエアドロップされることが公表されています。
■ This Week in Crypto
1.B3 acquires PC startup, unveils desktop with ‘Destroy’ button
The Base ‘L3’ sees desktop builds as a lucrative market
Base上のゲームL3チェーンであるB3が、ゲーム用PCの「Andromeda Insights」を買収して、新しいゲーム向けPC「B3PC」を発表しました。
このパソコンにはTrezorのハードウェアウォレットや、NFT付きの本体識別など、クリプト機能が統合されています。
また「Destroyボタン」がついていて、10秒長押しすると物理的にSSDを破壊するそうです(高電圧でNANDフラッシュメモリを焼却する)。
そしてこのPCには、B3のゲームが事前インストールされる予定です。
価格は$1400 - $5000ドル程度で、B3トークンで支払うと割引が適用され、出荷は来年はじめとなっています。また今後もハードウェア製品を拡充するそうです。
2.Project Eleven Raises $6M to Defend Bitcoin From the Coming Quantum Threat
量子コンピュータによる暗号破壊からBitcoinを守るProject Elevenが、$6Mドルの資金調達を完了しました。Variant FundやQuantonation、Castle Island Venturesなどが参加しています。
このプロジェクトは「Yellowpages」という公開レジストリを運用します。量子耐性のある暗号方式で新しい鍵を生成し、それを現在のBTCアドレスに結びつけた暗号証明をタイムスタンプとともに記録できるシステムです。
オンチェーンでの資金移動やプロトコル変更は必要なく、ユーザー側で量子耐性を自分で導入できる点が特徴です。
また、量子コンピュータによって楕円曲線暗号を破ることに成功した最初のチームに1BTCを贈る「Q-Day Prize」も開催中です。
3.a16z CSX-Backed Robotics Firm PrismaX Emerges from Development with $11M Raised
ロボティクス×AIスタートアップのPrismaXが、a16z CSXなどから$11Mドルを調達しました。
「視覚データ」の収集や検証をするインフラを開発しています。集まったデータから収益が生まれ、貢献者に還元される予定です。
Ubyxは、ステーブルコインを法定通貨に換金するためのクリアリングシステムを開発しています。
Galaxy Venturesリードで$10Mドルのシード資金を調達しました。Coinbase Ventures、Founders Fund、VanEckなども参加しています。
Ubyxのネットワークでは、複数のステーブルコイン発行者(例:Paxos、Ripple、Transfero、Moneriumなど)と、銀行・フィンテック機関が共通ルールで接続されていて、ステーブルコインを1:1で法定通貨に換金できます。
2025年Q4の稼働開始を予定しており、その後、通貨の対応拡大や分散型ガバナンスへの移行も計画されています。
5.Thousands and Wildcard Alliance are raising $9M for novel blockchain gaming platform
Wildcardとうブロックチェーンゲームが、$9Mドルの資金調達を発表しました。Paradigmと、Arbitrum Gaming Venturesがリードしています。
対戦型アクションと戦略的カードバトルを合わせたゲームを開発しています。
また今回の調達資金は、ユーザー獲得とコンバージョンの記録して、報酬をオンチェーンで管理する「Thousandsプロトコル」と、ストリーミングプラットフォームである「Thousands.tv」にあてられます。
Thousandsのネットワークはすでに収益をあげていて、5月には月間$800,000ドル以上の収益をあげています。
EigenLayerが、$70Mドルを調達しました。a16z cryptoが、EIGENトークンを追加で購入した形になっています。
新しく発表されたプロダクトである「EigenCloud」を進めていく資金としています。
このEigenCloudは、EigenDA、EigenVerify、EigenComputeなどのサービスを統合した開発環境です。
EIGENトークンを使って、オフチェーン計算に対してオンチェーンの信頼保証を付与します。
そして、オンチェーン保険、マーケットプレイス、予測市場、検証可能なAIなどを構築できるようになるとされています。
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