Goerliテストネットのマージ
Ethereumのマージは、次にGoerliテストネットで実施されますが、8月6日〜12日の間に実施される予定とアナウンスされました。
これが最後のテストネットのマージとなります。完了すれば、いよいよメインネットでのマージとなります。
■ Last Week in Crypto
1.Center Raises $11M from Thrive and Founders Fund to Build Crypto Infrastructure
NFTツールを開発するCenterが、シードラウンドで$11Mドルを調達しました。
米国のVC企業であるThriveとFounders Fundが参加しています。
またプレシードラウンドでは、Protofund、Volt、Alliance DAO、SV Angel、Quiet Capital、Anti.fund、Lattice Capital、Balaji Srinivasan氏、Mike Dudas氏などが投資していることも発表しています。
Centerは「NFTのための検索エンジン」を開発しています。これを書いている時点では、12チェーンをサポートし、合計1億3500万のNFTが登録されていて、アプリではそれらを検索することができます。
最終的にはすべてのチェーン上のすべてのNFTをインデックス化して整理することが目標です。
また数カ月前には、NFTレンダリングAPIを発表しています。開発者がこれを利用すると、コード一行追加するだけで、好きなNFT画像を表示することができます。
また組み込み型のNFT検索APIも発表していて、上のアプリと同じ検索機能を、自分のアプリに組み込むことができます。
2.Decentralized data platform Space and Time raises $10 million in seed round
分散型データプラットフォーム Space and Time は、$10Mドルを調達しました。
Framework Venturesがこの資金調達ラウンドを主導しました。その他、Digital Currency Group(DCG)、Stratos、Samsung Next、IOSG Ventures、Allianceなどが参加しています。
Space and Timeは、Chainlink Labsのプログラムの一環としてスタートしていて、『Proof of SQL』というプロトコルを開発しています。
ブロックチェーンアプリやスマートコントラクトが外部のデータを参照する際に、低コストで利用できたり、改ざんされていない安全なデータを利用することができます。
仕組み
Space and Timeでは、まずChainlinkや他のソースを使って、データを取得します。そのあと、高い手数料や遅延を避けるためにオフチェーンでデータを計算したり分析したりという処理をします。処理のあとは、検証レイヤーにデータを送信し、検証を受けます。
検証されたデータはオンチェーン(スマートコントラクト)に送られ、データを利用したいブロックチェーンアプリがそれらを参照することができます。
検証のステップを入れることで、クエリの途中で誰かが結果を改ざんしたら、それが分かるようになります。またデータを共有したり、オープンデータポリシーを持つプロジェクトにインセンティブを与える予定だそうです。
今後
2023年4月頃にプラットフォームのテスト版(またはテストネット)をリリースし、来年9月にメインネットをリリースする予定です。
ゲームが最初のユースケースとなる予定ですが、将来はソーシャルネットワークやエンタープライズでの活用などが考えられると発表しています。
3.The race to build a social media platform on the blockchain
ICP(Internet Computer Protocol)上のソーシャルネットワーク DSCVR は、Polychain Capitalがリードで、$9Mのシード資金を調達しました。
他に、Upfront Ventures、Tomahawk VC、Fyrfly Venture Partners、Shima Capital、Bertelsmann Digital Media Investments (BDMI) が参加しています。
元々Dfinityで働いていた人がDSCVR創業しています。
DSCVR内では「ポータル」というトークンベースのコミュニティを利用することができます。
すでに10万以上のユーザーがいるそうで、エアドロップ報酬機能でユーザーに数百万ドルのNFT報酬を生み出しているとのことです。
4.FTX CEO leads Trustless Media’s seed round to help build community-owned web3 shows
NFTコミュニティが所有するメディア企業「Trustless Media」がステルスモードからローンチしました。同時に、シードラウンドでの調達を発表し、Alameda Research、AvalancheのAva Labsと、Red DAOが出資しています。
NFTVショーという、NFTを持つコミュニティメンバーがコンテンツを所有する番組を計画しています。今年の秋に、最初のNFTVショーである「Coinage」を公開する予定です。
この「Coinage」は、クリプト業界を批判的に探っていく番組で、以前Yahoo FinanceとCNBCでジャーナリストを務めていたGuzman氏が責任者を務めます。
またCoinageのNFT保有者は、リリース時に広告なしバージョンへアクセスすることができるようになります。
将来的には、クリプトのコンテンツだけでなく、食品や旅行などのメディア分野にも拡大する計画になっています。
5.Unveiling Mighty Action Heroes and our US$10M fundraise led by Framework Ventures
ゲーム「Mighty Action Heroes」が$10Mの資金調達を発表しました。
Framework Venturesがリードで、Mirana、Sfermion、Spartan、Dune Ventures、Sanctor Capital、Folius Ventures、Polygonなども参加しています。
Mighty Action Heroesは、1980年代から現代までのアクションヒーローをテーマにしたゲームで、最大59人のプレイヤーとリアルタイムで対戦することができるそうです。
またチェーンはPolygonを利用する予定で、資金調達、マーケティング、技術的アドバイスなどPolygon Studioからの支援を受けています。
年内にはアーリーアクセスを始める予定ですが、それに先立ってPFPコレクション(プロフィール画像のNFTコレクション)を近いうちにリリースする予定になっています。
このNFTを持っていると『Mighty Action Heroes』に早くアクセスして、ゲーム内の報酬を集めたり、見た目を変えるアイテムを集めることができるようになる予定です。
6.Aptos closes $150 million round led by FTX Ventures, Jump Crypto
元Metaの社員が設立したブロックチェーンAptosは、$150Mを調達しました。
FTX VenturesとJump Cryptoがリードで、Griffin Gaming Partners、Franklin Templeton、Circle Ventures、Superscryptなどが新たに参加しています。
AptosはMoveという言語を採用し、安全で高性能で使いやすいL1を目指しています。現在はテストネットで運用されていて、メインネットは今年後半に予定されています。
前回のラウンドで$200M調達しているので、今年だけで合計$350Mも調達しています。Bspeak!でも3月に触れています:$200M調達したプロジェクト『Aptos』とは
VeeFriendsというNFTプロジェクトが、a16z をリードに$50Mの投資を受けたことを発表しました。この資金をつかって、今後283体のキャラクターの知的財産を作っていく予定になっています。
同社は2021年5月のローンチ以来、一次販売と二次販売で約20万ETH以上を集めていて、最大規模のNFTコミュニティを築いてます。
またNFTだけでなく、5月にはVeeConというイベントを開催し、オフラインでもNFTを活用しています。このイベントは7,000人以上集まったそうです。
8.Spartan Capital leads $13 million round for Sweatcoin developer Sweat Economy
健康アプリSweatcoinを開発チームSweat Economyは、$13Mを調達しました。
Spartan Capitalがリードで、Electric Capital、OKX、Goodwater Capital、GSR Capitalも参加し、株式とトークンでの調達になっています。
Sweatcoinでは、毎日の歩数に応じて報酬を受け取り、割引に利用できたり、チャリティに寄付したりすることができます。Stepnと同じように利用者が多いMove to Earnのアプリの1つになっています。
9月12日には、SWEATトークンがEthereumとNearブロックチェーンの両方でローンチする予定です。
9.Aurora protocol Aurigami raises $12 million in token rounds
Aurora上のDeFIプロトコルのAurigamiは$12Mを調達しました。このうち$9.5Mドルは2月のプライベートトークンセールで、$2.5Mドルは5月のIEOで調達しています。
Dragonfly CapitalとPolychain Capitalがプライベートトークンラウンドをリードして、Coinbase Ventures、Alameda Research、Jump Crypto、Amber Group、QCP Capitalなども参加しています。
Aurigamiは、Aurora上のレンディングプロトコルで、すでにローンチされています。
今後は、NEARのステーブルコインUSNをサポートし、クロスチェーンでの貸し借りをサポートする予定になっています。
10.Coinbase, Kraken Back Crypto Lending Platform CLST Seed Round
暗号通貨の貸し借りプラットフォームCLSTが、シード調達を完了し、累計で$5.3Mの資金を調達したことを発表しました。
Spartan Groupがリードで、Coinbase VenturesやKraken Ventures、DCGなどが参加しています。
CLSTは、機関投資家のための製品を開発しています。具体的には、暗号通貨(主にステーブルコイン)を、短い期間の貸し借りするための市場を作ります。そこでは自動価格交渉と決済の機能が付きます。
また関連データをすぐに共有できるようにすることで、取引リスクや担保の預け入れなどを見やすくし、機関投資家の懸念を減らしていくようです。
そしてこのプラットフォームを今年後半に稼動させる予定になっています。
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