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Facebookメタバース内のNFTとは?

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Facebookメタバース内のNFTとは?

#202 Bspeak! 2021年 11月1日号

TheCoffeeTimes ☕
Oct 31, 2021
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FacebookのメタバースとETHのATH

Facebookが会社名を『Meta』に変更し、自社でメタバース(仮想世界)を開発することを発表しました。そのために、毎年 数Billionドルを費やす計画も明らかにしています。さらに、新しいツールや機能の利用を促進するために$150Mドルのファンドも設立するという意気込みです。

DecentralandやCryptovoxelsのようなオープンなメタバースとどのように違うのかはまだ明らかになっていません。

 

NFTとの関わり

さらにFacebookのメタバースが、NFTをサポートすると発表しています。現在NFTが活発なのはEthereum上なので、Ethereumにとっては追い風と言えます(ちょうどその発表のあと、ETHの過去最高額も更新しました)。

f:id:CoffeeTimes:20211029160807p:plain

Facebookのメタバース製品責任者であるVishal Shah氏は、

「NFTのような限定版のデジタルオブジェクトを簡単に販売し、自分のデジタルスペースに展示し、転売することができるようになります」

「私たちの目標は、できるだけ多くのプレイヤーがメタバースでビジネスを展開できる方法を提供することです」

と話しています。​​

『Horizon Marketplace』という製品上で、クリエイターや開発者が独自のバーチャルグッズを販売できるようになるそうなので、おそらくここでNFTが利用されるということかと思います。

また先週を書いた「Novi」ウォレットとも連携する可能性があると思います。

ちなみに今回の発表後、Facebookの株価は3%ほどあがり、12月1日からはティッカーシンボルがMVRSになるそうです。

以下は Facebook's annual AR/VR conference の動画で、マーク・ザッカーバーグが全容を説明しています。

 

■ Last Week in Crypto

1.CoinList Raises $100M Series A to Fuel Global Expansion

トークンセールのサービス、かつ、取引所でもあるCoinListが、$100Mドルを調達しました。

Accomplice VCとAgman Partnersが共同でリードし、HashKey、Fenbushi Capital、LD Capitalなども参加しています。

調達資金でチームを拡大し、CoinList GovernanceやCoinList Karmaなどの製品を進めていくとしています。

CoinList Governanceは、トークン保有者によるプロトコルへの投票をうながすものだそうです。トークン配布後にガバナンスに参加してもらいたいプロジェクト側としては、CoinListが促してくれるのは助けてくれるのはありがたいでしょう。

CoinList Karmaは、CoinList上で決められたことを実施すると得られるポイントで、現在はトークンセールに優先して参加できるなどの特典があります。

ちなみにCoinListも、独自のトークンを発行すれば、サービスと相性がいいし価値も留めやすいので人気が出るだろうと思います。姉妹企業のRepublicはトークンを発行していますし、可能性はゼロではなさそうです。

 

2.Adobe partners with OpenSea and other NFT marketplaces to display content credentials

Adobeは、画像をNFTとして作成できる機能をPhotoshopに導入することを発表しました。

このツールを使うと、誰が発行したかに加えて、NFTの作成者の属性(ソーシャルメディアのアカウントや、ウォレットの情報)をリンクさせることができます。

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すでにPhotoshopのデスクトップアプリでパブリックベータ版として提供されています。

またAdobe、Twitter、The New York Timesが共同で立ち上げたプロジェクトContent Authenticity Initiative(CAI)で画像をアップロードすると、これらの認証情報を確認することができるようにもなっています。

 

3.DeFi bug bounty platform Immunefi raises $5.5 million in seed funding

「バグの発見に懸賞金をかけてホワイトハッカーを募集できる」プラットフォーム Immunefi が、$5.5Mを調達しました。

Electric CapitalとBlueprint Forestが共同でリードし、Framework Ventures、Bitscale Capital、IDEO Colab、The LAO、BR Capital、North Island Venturesなどの投資家も参加しています。今回はエクイティによる調達で、将来トークンを発行するかどうかまだ分かりません。今後は、脆弱性の予測や発見するのに役立つツールの構築をするそうです。

 

Immunefiのビジネスモデル

DeFi全体の攻撃では、累計で$400Mドルほど盗まれています。Immunefiはこれまでに3500件以上の脆弱性の発見を助けていて、これまでに$7.5Mドルのバウンティが支払われています。これは、$2Bドル相当のハッキングを防いでいることに相当するそうです。

サイトを見に行くとわかりますが、メジャーなDeFiプロトコルの多くがここにバグバウンティ(懸賞金)をかけています。致命的なバグで壊されるよりは、見つけてくれた人にお金を払ったほうが良いので、$1Mなどの大きな金額を設定しているところも少なくありません。

先日Polygonで脆弱性を見つけた人は、$2Mという過去最高額をうけとっています。もし悪用されていたら$850Mほどの損害になっていたということです。

Twitter avatar for @immunefi
Immunefi @immunefi
As promised, we broke another record. @g3rh4rdw4gn3r found a bug in @0xPolygon's plasma bridge that could have resulted in an $850m loss if exploited. The bounty payout is the largest: $2m. Bug fixed. Everyone is safe! A real win for all.
medium.comPolygon Double-Spend Bug Fix Postmortem — $2m BountyOnce in a while, the Immunefi triaging team receives a bug report that changes everything — a report that shows how vital bug bounty programs are, and how Immunefi helps to save hundreds of millions…
1:05 PM ∙ Oct 21, 2021
614Likes148Retweets

Immunefiのビジネスモデルとしては、払われた懸賞金の10%を手数料として徴収しています。

 

4.Blockchain Data Indexer The Graph Launches on NEAR Blockchain

ブロックチェーン上のデータを整理して使いやすくするプロトコル The Graph が、NEARチェーンのサポートを完了し、NEAR上のデータが利用可能になりました。The Graphがサポートする最初の非EVM互換ブロックチェーンとなります。

Ethereum上でThe Graphが稼働したときと同様に、まずは集権型で稼働していますが、徐々に分散していく予定になっています。

またほぼ同タイミングに、NEAR財団は、$800Mドルの助成金プログラムを開始することも発表しています。$1Bにも届きそうな巨大な規模のグラントです。

この$800Mの内訳は、

  • $250Mドルのエコシステム助成金(4年間で配布される予定)

  • $100Mのローカルファンド

  • $100Mのスタートアップ企業を対象の資金

  • $350MのDeFi用のファンド

となっていて、新たに設立された「DeFi DAO」がこれらの資金の使い道を管理し、プロジェクトはDAOを通じて流動性マイニングのプログラムに応募することができます。

この発表を受けてネイティブトークンの価格も大きく上昇しています。そういえば財団によるグラント発表であがるのは、PolygonやAvalancheなどでも同様でした。

 

5.‘Data Pipeline’ Protocol KYVE Raises $2.8M From Industry Insiders

KYVEが、資金調達をしました。

Permanent VenturesとHypersphere Venturesがリードし、Zee Prime、CMS Holdings、Arweave、Avalanche Foundation、Interchain Foundation、NEAR Foundation、Solana Foundationなどが参加しています。

KYVEは、カイブと読みますが、「Archive(アーカイブ)」という英単語からきているそうです。

現在テストネットですが、Arweaveのチェーンを使って、色々なブロックチェーンデータを保存します。データの信憑性はノードが検証し、誰でもデータを取得&照会できるようになっています。

 

KYVEのユースケース

ユースケースとしては、ライトノードです。例えば、新しいSolanaノードがKYVEに問い合わせることで、ブロックチェーンの全履歴を持つ必要のない、より軽量なノードを運営することができます。

Solanaノードは、ハードウェア要件が高いですが、これによってメモリの必要量を下げられる可能性があります。この使い方はすでにAvalancheでテストされているそうです。

それ以外には、

  • 価格オラクル

  • クロスチェーンのブリッジ、データの参照

  • NFTメタデータの保存

  • EVMチェーンと非EVMチェーンの間のデータ変換

など、主にクロスチェーンのやり取りのときの参照先として利用される可能性があります。

 

今後

来年の半ばまでにトークンをローンチすることを予定しています。トークンは、データの有効性を確認するバリデーターの報酬、また、ガバナンスのために利用される予定になっています。

 

6.Solana-Based Perpetual Swaps DEX Drift Protocol Raises $3.8M

Solana上のプロジェクトに続々と資金が投資されていますが、Solana上のデリバティブDEX『Drift Protocol』が$3.8Mドルを調達しました。

Multicoin Capitalがリードし、Jump CapitalとAlameda Researchなどが参加しています。

Driftはパーペチュアル(無期限先物契約)がメインの取引プロトコルになるため、Solana上で動くdydxの競合と言えます。

SOL、BTC、ETH、Solana上のトークンをサポートして、今月中にローンチする予定になっています。

 

7.Startup Raises $1.5M to Make DAO Creation as Easy as Starting a Group Chat

Solana上にDAOを作成するためのアプリケーションであるSquadsは、$1.5Mドルを調達しました。

このラウンドは、Collab+Currencyがリードし、Reciprocal Ventures、Volt Capital、Chaotic Capital、6thman Ventures、Republic Capital、8186 Capital、Solana Capitalが参加しました。

グループチャットを始めるのと同じくらい簡単にDAOを始めることができ、

  • スマートコントラクトのデプロイ

  • トレジャリーの管理

  • オンチェーン投票

  • チャット

などを1つにまとめているプラットフォームになるそうです。

 

8.Paradigm Leads $5M Seed Funding Round for Play-to-Earn Game AI Arena

ArenaX Labsは、ParadigmとFrameworkから$5Mドルを調達しました。

AIで動くキャラクターで対戦する格闘ゲーム「AI Arena」をEthereum上で開発していてます。訓練してプラットフォーム上で利益をあげられるようになるそうです。

まずは、リーダーボードの順位によって受け取るトークンの数が決まる、というランク戦から始まり、将来的には対戦相手と賭けバトルモードができるようになるそうです。2022年の1Q/2Qにプラットフォームのローンチを予定しています。

 

Play to Earnのプロジェクトへの投資が増えていますが、今回のラウンドをリードしたParadigm的には、クリプトとゲームの仕組みが、人工知能の研究者に報酬を与えるのに役立つと考えているようです。

 

9.A16z Leads $7.5M Funding Round in NFT Toy Firm OnChain Studios

OnChain Studiosは、a16zをリードとして、$7.5Mを調達しました。CoinFundやDapperLabsも参加しています。

OnChain Studiosは、『Cryptoys』というデジタルのキャラクターとゲームを組み合わせたNFTプラットフォームを発表していて、Flowチェーン上でまもなくローンチされます。

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公式サイトによると、CryptoysはNFTで、「色々な方法で反応し、より賢くなっていき、長く接するほど多くのスキルを身につけることができる」というデジタル・トイのようです。

売買できるNFTの服やアクセサリー、新たな才能や能力を与える「Gem」というNFTを使ってCryptoysをカスタマイズすることができます。また仮想世界である「Cryptoverse」内のゲームやアプリ上で、Cryptoysを使って遊ぶことができます。

2021年4Q中には、最初のNFTのドロップを予定しています。

 

10.Ruby.Exchange Closes $2.8 million Funding For First NFT-Powered AMM

Ruby.Exchange が $2.8Mを調達したことを発表しました。NGC、Flow Ventures、Wintermute、SKALE Ecosystem Fund、Morningstar Ventures、Yield Ventures、HashKey、CitizenX、ZBS Capitalが参加しています。

Ruby は、EthereumのサイドチェーンであるSKALE上のAMMです。SKALEを利用しているプロジェクトを見たことがないのですが、RubyはSKALEのおかげで、ガス手数料はゼロで、処理も早く(最大2,000 tx/秒)、フロントランニング防止のための機能も備えてあるそうです。

今後パブリックセールを予定しています。

 

11.First tokenized lawsuit fund goes live on Republic, will distribute on Avalanche

以前書いたことがある 「Initial Litigation Offering(ILO)」の話題です。当時かいたことを引用します。

個人が負担できない民事請求などの訴訟資金をパブリックに調達し、見返りにトークンを渡します。そのトークンを受け取った側は、民事請求が成功した場合に、回収の一部を得ることができます(もちろん請求が失敗するリスクがあります)。

今回の件は、カリフォルニア州カーン郡が、収穫物が法定限度を超えていたという理由で、Apothioという企業の作物の土地を破壊したそうです。そこでApothioは郡を訴え、最大$1Bドルの損害賠償を求めています。

その資金のうち$5Mドルを一般投資家から調達し、トークン化して投資家に渡します。Ava Labsが支援していて、トークンのやり取りはAvalancheを使って行われます。

そして、

  • 裁判所が訴訟を棄却したら投資家の資金の80%が戻ってくる

  • 原告側が敗訴したら、投資額を失うか、和解や判決に応じて2倍から3.5倍のリターンとなる

  • トークンはガバナンストークンではなく、訴訟の判決に対して投資家に何の権利も与えない

という内容になっています。 


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