Ethereumロードマップたたき台「strawmap」
#426 Bspeak! 2026年3月2日号
Ethereum FoundationのリサーチャーであるJustin Drake氏が、「strawmap」という技術ロードマップ案を公開しました。2029年までに合計7回のプロトコルフォークを想定していて、約6か月ごとに1回のアップグレードをするペースとしています。
「strawman(たたき台)」と「roadmap」を組み合わせた名称で、議論の出発点としていて作られ、EFのアーキテクチャチームが四半期ごとに更新する予定です。
主な目標は5つあります。
Fast L1
スロット時間を12秒から徐々に2秒へ短縮し、ファイナリティも数秒単位まで圧縮するGigagas L1
zkEVMやリアルタイム証明で、1秒あたり1 gigagas(約1万TPS)を目指すTeragas L2
DAS(データ可用性サンプリング)で、1秒あたり1GB(約1,000万TPS相当)のデータ帯域を目指すPost-Quantum L1
ハッシュベース暗号を導入して、量子コンピュータの脅威に対応。Private L1
ETHのネイティブなシールド転送を導入し、ベースレイヤーでプライバシーを実現。
Vitalik氏は、スロット時間は12秒→8秒→6秒→4秒→3秒→と徐々に短縮し、最終的には2秒まで段階的に短縮する可能性があると述べています。
全体の完了目標は2029年とされていますが、AIによる開発や形式検証により、スケジュールが前倒しされる可能性もあるとしています。
■ This Week in Crypto
1.Hyperliquid web3 ‘SuperApp’ Based raises $11.5 million Series A led by Pantera
Hyperliquid上のトレーディングアプリBasedが、シリーズAで$11.5Mドルを調達しました。
Pantera Capitalがリードし、Coinbase Ventures、Wintermute Ventures、Karatageなどが参加しています。
Basedはスーパーアプリで、トレーディング、ウォレット、オン・オフランプ、Visaカードなどを1つのインターフェースに統合しています。
ローンチから8ヶ月で、累計取引高は約$40Bドルに到達。これまでに約$14Mドルの収益を生み出しています。
今後はAIを活用した「agentic commerce」へ拡張し、予測市場やパーペチュアル市場で機会を見つけて自動で取引し、支払いもするAIベースのパーソナル金融エージェントを開発する計画です。
Tetherは、Whopに$200Mドルの戦略的投資をしました。
Whopはデジタル商品やオンラインコミュニティを売買できるマーケットプレイスで、1840万人以上のユーザーがいて、年間$3Bドルの収益分配をしています。
今回の提携により、Whopは、Tetherのウォレット製品を統合しステーブルコイン決済を数百万人規模のユーザーに提供するとしています。
Blupryntが、シードラウンドで$4.25Mドルを調達しました。
Valor Capital Groupがリードし、Coinbase VenturesやRobinhoodなどが参加しています。
Blupryntは、金融政策の専門家であるDr. Christopher J. Brummer氏が創業・CEOを務める企業で、デジタル資産におけるコンプライアンスを簡素化することを目的としています。
銀行やステーブルコイン発行体、決済企業などの参入が進む中、規制当局の期待に対応できるコンプライアンス基盤が求められています。
そこで、ワークフローにコンプライアンスを組み込むことのできる以下のようなプロダクトを開発しています。
Know Your Issuer(KYI)
暗号技術でトークン発行者を検証し、なりすまし、偽造資産、制裁リスクから保護する
Smart Disclosures
書類をアップロードし、Bluprynt AI がそれらを規制要件にマッピングし、ホワイトペーパー、ライセンス申請書、目論見書などの提出準備済み書類を生成する
Compliance Hub
規規制対象の事業者(発行者や取引所など)と規制当局(中央銀行、監督当局)をつなぐプラットフォームで、ライセンス申請、資格情報の発行などができる
4.STS Digital raises $30 million strategic round to scale institutional crypto derivatives platform
デジタル資産トレーディング企業のSTS Digitalが、$30Mドルを調達しました。
CMT Digitalがリードし、Strobe Ventures、Arrington Capitalなどが参加しています。
調達した資金は、マーケットメイキングの強化、流動性ポジションの強化に充てられます。
同社は、機関投資家向けに、スポット、オプション、ストラクチャード商品など含め400以上のトークンにアクセスできるプラットフォームを提供しています。
5.Ripple, Franklin Templeton join $5 million seed round for AI agent trust startup t54 Labs
AIスタートアップt54 Labsが、シードラウンドで$5Mドルを調達しました。
Anagram、PL Capital、Franklin Templetonがリードし、Ripple、Virtuals Ventures、Blockchain Coinvestors、ABCDEなどが参加しました。
t54 Labsは、AI経済における「トラストレイヤー」を開発しています。AIエージェントが人や企業に代わって自律的に決済や取引をする世界を想定し、そのための本人確認、リスク管理、信用供与などのインフラを構築しています。
プラットフォームは以下の4つで構成されています。
「Know Your Agent(KYA)」と呼ばれるID検証
資金移動前に不審な動きを検知するリスクシステム
AIエージェント向けの信用枠(ID・リスクスコア・履歴に基づく)
ID・リスク管理・決済を統合
現在はXRP Ledger、Solana、Baseなど複数チェーン上で稼働しています。
6.Solana-based TBD, a prediction market protocol for ‘verified’ human opinion, raises $3 million
Solanaベースの予測市場プロトコルTBDが、シードラウンドで$3Mドルを調達しました。
CMT DigitalとParaFiが共同でリードし、Jump Cryptoも参加しています。
TBDは「検証済み」の人間の意見にフォーカスした予測市場プロトコルで、投票にはWorld IDを必須とする一方で、取引自体は誰でも参加可能という設計になっています。
投票と予測市場を組み合わせることで、アルゴリズムではなく実在する人間の集合的な意見を可視化することを目指しています。
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