DAOに法的地位を与える法案
ワイオミング州で新しい法案が通り、DAOに法的地位を与えることができるようになったそうです。
この法案は「ワイオミング分散型非法人非営利団体法(DUNA)」と呼ばれます。DAOが第三者との契約をしたり、銀行口座の開設したり、裁判所に出廷したり、納税が可能になります。
a16z cryptoがこのモデル提案をしていたらしく、今後a16z cryptoはDUNAが業界標準となるように普及をすすめると発表しています。具体的には、
現在のDAOのための分散型ガバナンス提案を作成する
投資先企業のDUNA採用を支援する
という取り組みになります。
また適切なときには、米国企業に投資するときの条件としてDUNA構造の採用することを求める可能性もあるそうです。
■ This Week in Crypto
1.Cryptography company Zama raises $73 million in Series A funding from Multicoin Capital and others
暗号企業のZamaが、シリーズAで$73Mドルを調達しました。Multicoin Capital と Protocol Labsがリードになっています。
Zamaはフランスの暗号会社で、創業者のPaillierは、完全準同型暗号(FHE)技術の発明者の一人です。
fhEVMというプライバシーをもつEVMを開発していて、将来的にはSolanaなどのL1もサポートするよう取り組んでいるそうです。
すでにモジュール型ブロックチェーンのInco、L2のFhenixなどがZamaのFHE技術を利用していますが、ブロックチェーン用途だけでなく、AIやヘルスケア、政府セキュリティ向けのソリューションも開発しているようです。
2.Archetype leads $3 million seed round for on-chain points startup Stack
Stackが$3Mドルのシード資金を調達しました。
Archetypeがリードし、Coinbase Ventures、Scalar Capital、A.Capital、Balaji Srinivasanなどが参加しています。
Stackはオンチェーンのポイントのためのインフラを開発しています。オンチェーンのポイントをユーザに割り当てることができ、ユーザが将来ERC20トークンやNFTなどと交換できるように設定することができます。また分析ツールやリーダーボードなども提供しています。
少し前にポッドキャストで話したことがありますが、もともとmirror.xyzでCTOをしていた人が創業しています。
3.AI-focused blockchain startup IO Research raises $30 mln in Series A funding round
IO Research は、$30Mドルを調達しました。Hack VC、Solana Labs、Multicoin Capital、OKXなどが参加しています。
主要プロダクト io.net は、使われていないGPUを持つユーザーが、AI企業に計算力を提供できるSolana上のネットワークで、「The Internet of GPUs」と説明されています。
AIアプリには計算力が必要ですが、人々が空きリソースで提供し、代わりに報酬がもらえるというモデルです。
4.Security infrastructure firm Firewall raises $3.7 million in pre-seed funding
セキュリティインフラのFirewallが$3.7Mドルを調達しました。
North Island Ventures、Breyer Capital、Hack VCがリードとなっています。
Firewallは、スマートコントラクトの悪用を防ぐために、ロールアップ用のファイアウォールを開発しています。
フィナリティの設定をカスタマイズできるようにし、スマートコントラクトの悪用があった場合には、L1のファイナリティを得る前に「無効なステート遷移」として分類して、攻撃を取り消します。
分散型AIネットワークSaharaが$6Mドルを調達しました。
Polychain Capitalがリードし、Samsung Next、Matrix Partners、dao5などが参加しています。
Saharaでは、個人や企業向けにカスタマイズされたAIエージェントを作ることができます。プライバシー保護されたネットワークになる予定で、AIによる収益化と自動化に利用することができます。
6.Arthur Hayes backs $3 million pre-seed round for bitcoin trading app Oyl
ビットコインDeFiのプロジェクト「Oyl」が$3Mドルのプレシード資金を調達しました。
Arcaがリードし、アーサーヘイズのMaelstrom FundとBRC-20作成者であるDomo氏が追加支援しました。
Oylは、ビットコイン上のトークンであるBRC-20の集約ツール、ウォレット内での取引機能、ビットコインDeFiプラットフォームOmniSatとの統合などを構築しています。今後数週間でOyl Walletというプラットフォームがローンチされる予定です。
Cosmologyが、シードで$5Mドルを調達しました。
GalileoとLemniscapがリードし、Dispersion、Hashkey、Osmosis Foundationなどが参加しています。
Cosmosエコシステムに特化した開発プラットフォーム/ツール群を開発しています。
Web3アプリ開発をシンプルにすることが目的で、すでに500万回以上ダウンロードされているそうです。
8.Privasea Raises $5M to Pioneer Depin with FHEML Technology
DEPIN+AIプロジェクト「Privasea」が、$5Mドルを調達しました。Binance Labs、Gate Labs、MH Venturesなどが参加しています。
完全準同型暗号を使った機械学習のためのネットワークを開発しています。
「ImHuman」のローンチを予定していて、プライバシーを保ったまま人間の証明ができるようです。
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