今週の市場コーナー
先週はBTCの価格が $64,000台から一時$79,500まで急騰しました。きっかけの1つとしては財務省の発表があります。上がっていた長期金利を押し下げるために、財務省は、長期債の買い戻しの1回あたり上限を、$2Bから$4Bに倍増すると発表しました。
これは量的緩和(QE)ではありませんが、市場的には「政府が長期金利の上昇を放置しない」というシグナルとなり、結果として長期金利は低下し、マクロ流動性が大きくなるのを先取る形でBTCに買いが入りました。
底打ち論
7月号で、$92,000-$108,000で買ったコホートの諦め率が18%にとどまっている(過去サイクルの底では50%程度)という話を書きました。今の$75,500あたりを維持できると、アクティブ投資家の平均が含み益に転じ、過去の底の典型パターンだという声も多くなっています。しかしまだ慎重派も残っていて、過去サイクルの底と整合させるならもう一段 20%程度の下落があってもおかしくないという見方です。
ETFフローは反転
BTCのETFは、8月20日に$600M流入を記録していて、価格の反転とフローの反転がほぼ同時に起きています。ちなみにこのままいけばBTCは2021年以来初めて8月をプラスで終えることになります。(過去4年の8月はすべてマイナス)
規制面・Clarity法
以前からよくかいているCLARITY Actですが、そのプロセスに関わっているCoinbaseの創業者Armstrongは「9月15日に上院採決があるか、なければ翌日にCFTCとSECがルールを出す。どちらにせよ制度の明確化が来る」と発言しました。
また規制関連でいうと、トランプ大統領は、Coinbase、Robinhood幹部とホワイトハウスで会談しています。さらにトランプ大統領は、「Hyperliquidを完全にコンプライアンスに準拠した合法的な形で米国に持ち込むために動いている」と発言し、そこでもクリプト全体の価格が大きくあがりました。
2025年10月から「クリプトの冬」が始まり、10ヶ月以上が経過しましたが、サイクルの底をうったかどうかは9月中旬にわかってくるかもしれません。9月中旬には、CLARITY Act上院採択、その翌日のCFTC/SECのルール、そしてさらにその翌日のFOMCと、イベントが集中しています。
■ This Week in Crypto
Twyneが、Cyber FundとEthereal Venturesが共同リードするシードラウンドを調達したことを発表しました。Euler LabsやDaedalus、複数のエンジェル投資家も参加しています。金額は発表では明かされていませんが、報道によると$2.5Mドルとされています。
Twyneは、DeFiレンディング市場の「クレジット・デリゲーション・レイヤー」を開発しています。AaveやEulerなどのレンディング市場では、預け手の多くが借入枠を使っておらず、大量のクレジットが遊休状態になっています。
Twyneを使うと、預け手は使っていない借入枠を、実際に借入需要のあるユーザーに委任して、通常のレンディング利回りに加えて追加の利回りを得ることができます。
一方で借り手は、委譲されたクレジットを使って、レバレッジを通常より高めたり、清算に対する安全バッファを広げたりすることができます。
発表によると、TVLはすでに$14Mドルを超えていて、LidoのEarnUSDボールトが、Aave・Pendle・Strata・Ethenaの上でレバレッジを高めるためにTwyneを利用しているそうです。
Concreteの開発元であるBlueprint Financeが、Polychain Capitalがリードする戦略的ラウンドの完了を発表しました。金額は明かされていません。
このラウンドには、Bullish、Keyrock、BitGo、FalconX、G-20、Flowdesk、JPEG Trading、Sentient Capitalなどが参加しています。
Concreteは、機関投資家・プロトコル・アセットマネージャー向けのVaultインフラで、オンチェーンで資金の運用・配分をできるようにします。
これまで資金の運用者は、実行、会計、リスク管理、リバランス、各プロトコルとの連携などを、分断されたプロトコルをまたいで個別に管理する必要がありましたが、Concreteはこれらの機能を1つのボールトシステムに統合します。
またBlueprint Financeは、AssetCXやconcUSDといった新しいオンチェーン金融プリミティブもつくっていて、ボールトインフラの上に新しい資産・市場・金融プロダクトを開発する方針を示しています。
3.NeoSoul Raises $11 Million in Pre-A Funding to Accelerate Its Expansion in the AI Economy
NeoSoulが、$11MドルのPre-Aラウンドを調達しました。MH Ventures、Amber Group、ArkStream Capital、0G Foundation、Kirin Capital、CatcherVC、New Oak Internationalが参加しています。
NeoSoulは、BNB Chainと0Gエコシステム上でAI経済のためのインフラを開発している企業で、今回の調達は、エージェント型トレーディングの製品「NeoTrade」のローンチに続くものです。
NeoTradeは、トレーダーが自分のAIトレーディング・エージェントを設定し、そのエージェントに自律的な意思決定と取引の実行をさせることができます。エージェントの自律性を保ちながら、資金を明確に定義されたコントロール下に置くことを重視しています。
調達資金は、NeoTradeの開発、トレーディングインフラの強化、グローバルなエコシステムの拡大にあてられます。また、ベトナムを拠点とするKirin Capitalの支援を受けて、東南アジア市場への展開も進める予定です。
Botanikaが、$1.5Mドルを調達したことを発表しました。CRIT Ventures、Baboon VC、Marblex、Daedalusなどが参加しています。
Botanikaは、Solana上のDePINプロジェクトで、物理的なハードウェアとオンチェーンの所有権を結びつけた、分散型のストレージ・コンピューティングインフラを開発しています。
ハードウェア製品「Nimbus」を、データストレージやAI関連ワークロードの入り口として位置づけています。
調達資金は、ハードウェアネットワークの開発、トークンエコノミクス、Solana上でのエコシステム拡大にあてられる予定です。
ぜひ今週分をシェアお願いします🎉
☕ Twitter: @CoffeeTimesTW
☕ バックナンバー: Substackのアーカイブからご覧ください。

