トークン → 株式への交換
#428 Bspeak! 2026年3月16日号
Acrossトークンから株式への交換
ブリッジのプロトコルAcrossが、DAOから米国企業へ移行する案を公開しました。
この提案では、ACXトークン保有者が、「トークンを新会社の株式に交換する」か「USDCで買い取ってもらう」かを選択できる、としています。
レートは1:1で、例えば総供給の1%のACXを交換した場合、新会社の1%の株式をもつことになります。
新会社の株式ホルダーにとっては、通常のスタートアップと同じように、「収益があがった際に配当をうけとる可能性がある」、「M&AまたはIPOの際に売却できる可能性がある」というのが、将来リターンを得られる選択肢となります。
今後のビジネスモデルとしては、たくさん種類があって分断化してしまってるステーブルコインを「1:1で」ブリッジできるプラットフォームを目指すようです。
すでにその1例は実現されていて、Acrossを使ってHyperliquidにブリッジすると「1 USDC 」を「1 USDH」のままブリッジをすることができます。
これまでのブリッジでは、ユーザが手数料を支払い、「1USD = 0.99 USDH」のようになっていたわけですが、それが解決されることになります。
ではこのモデルでは、誰がユーザの手数料を支払うのでしょうか?その答えは「ステーブルコイン発行者」で、ステーブルコインによって収益をあげている発行者は、ユーザを呼び込むために手数料を支払うのは自然なことです。
ステーブルコイン発行者はAcrossへの手数料も上乗せして払うため、Acrossは依然として出来高に応じて収益をあげるビジネスモデルとなります。
ちなみにこのようなビジネスモデルへの転換には、ステーブルコイン発行者とのB2B契約が必要になるため、DAOではなく、通常の株式会社の形式が一番理にかなっています。
また広く利用されていて収益もあげているわりには、トークンの価格がずっと右肩さがりになっているのを見る限り、非トークン企業としてやっていくほうが全体にとって良いのは同意です。
(上記の提案はまだ「温度チェック」の段階で、支持が得られれば正式なガバナンス投票に進む予定です。)
ステーキングETHのETF
前から期待されていたステーキング機能付きEthereum ETFが、BlackRockからローンチされました。
ETHBという名前で、保有ETHの70〜95%をステーキングし、得られた報酬の約82%を毎月ETHB保有者に分配します。スポンサー手数料は年率0.25%ですが、最初の1年間は最初の$2.5Bドルまで0.12%に引き下げられています。
■ This Week in Crypto
1.VeryAI raises $10 million seed to build palm-based identity verification platform
手のひらのスキャンを使った本人認証プラットフォームを開発するVeryAIが、シードラウンドで$10Mドルを調達しました。
Polychain Capitalがリードしています。
VeryAIは、スマートフォンのカメラで手のひらをスキャンすることで本人確認を行う技術を開発しています。手のひらの線やしわを分析し、さらにランダムなハンドジェスチャーを要求するようにすることで、スクリーンショットやAIによる偽装を防ぐ仕組みです。
SDKとして提供し、企業は既存のモバイルアプリに簡単に統合できます。
まずはボットや、Sybil攻撃の問題が大きいクリプト企業向けに展開していて、取引所MEXCではすでに出金認証に導入されています。
ビジネスモデルは従量課金で、ユーザー登録ごと、再認証ごとにパートナー企業から料金を徴収します。
2.Zcash Open Development Lab Raises $25M+ in Seed Funding
Zcash Open Development Lab(ZODL)がシードラウンドで$25Mドルを調達しました。
Paradigm、a16z crypto、Winklevoss Capital、Coinbase Ventures、Cypherpunk Technologies、Maelstrom、Chapter Oneなどが参加しています。
このZODLは、Zcashの開発元であったElectric Coin Company(ECC)の元CEOによって設立され、Zcashの主要ウォレット「Zodl」など、プライバシー重視の金融プラットフォームを開発しています。
このウォレットは2025年10月以降には$600Mドル以上のZECスワップを処理しています。今回の資金調達により、Zcashのプロトコル開発とウォレット開発を加速させ、シールドトランザクションの普及を目指します。
Bitcoin上で金融アプリのインフラを開発するArk Labsが、シードラウンドで$5.2Mドルを調達しました。
Tetherなどが参加しています。
Ark Labsは、Bitcoinのレイヤー2「Arkade」を開発していて、高速なトランザクションや複雑な金融アプリを実行できる仕組みをもちます。またそこでUSDTの取り扱いを進めています。
4.Cryptio secures $45 million Series B to scale financial infrastructure for digital assets
デジタル資産向けの基幹システムを提供するCryptioが、シリーズBで$45Mドルを調達しました。BlackFin Capital PartnersとSentinel Globalが共同リードし、1kxなども参加しています。
ブロックチェーン、取引所、カストディアン、ブローカーなどのデータを統合し、会計・監査に対応した記録を生成するソフトウェアを開発しています。これまでに$3Tドル以上の取引データを処理しており、400以上の企業に利用されています。
今回の資金調達により、ステーブルコインやトークン化証券への参入を進める金融機関向けに機能開発をしていく予定です。
5.Singapore-based MetaComp raises $35 million in funding backed by Alibaba
シンガポールの金融インフラ企業MetaCompが、合計$35Mドルを調達しました。AlibabaやSpark Ventureなどが参加しています。
法定通貨の決済インフラとステーブルコイン決済をつなぐプラットフォームを開発しています。2025年には、13種類のステーブルコインで、決済やOTC取引で$10Bドル以上の取引量を処理しました。
調達資金は、ステーブルコインと法定通貨を使った国際送金ネットワーク「StableX Network」の拡大に使われる予定です。
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