ETHトレジャリー(続き)
SharpLink Gaming(ティッカー: SBET)が、$6Bドルを調達してETHを追加で買い続けることを発表しました。もともと$1Bドルの予定であったため、大幅な拡大となります。
また昔からビットコインに強気でしられている金融アナリストのTom Leeが、最近になってETHを買い集める戦略を発表したことも、いまのETHのセンチメントに影響しています。
彼は、ステーブルコインを「ChatGPTモーメントだ」と表現していて、Ethereumがその中心になるというナレティブを推しています。自身が会長になっているBitMine Immersion Technologiesという上場企業で、大量のETH($1Bドル相当)をすでに取得し、ETHにおけるマイクロストラテジーになりたいと公言しています。
■ This Week in Crypto
1.Decentralized Messaging Protocol XMTP Hits $750 Million Network Valuation with $20 Million Series B
分散型メッセージングプロトコルXMTPが、シリーズBで$20Mドルを調達しました。
(ネットワークの評価額は$750Mドル)
USV、a16z crypto、Lightspeed が共同でリードして、Coinbase Venturesなども参加しています。
先週Coinbase walletが「Base app」にリブランドして、インスタグラムっぽいアプリに生まれ変わりましたが、そこのチャット機能にもXMTPが使われています。
XMTPによって、ウォレットアドレスを使ったエンドツーエンドの暗号化メッセージングができるようになります。ショーケースとしてConvoというチャットアプリも作っていて、アーリーアクセスも募集しています。
次のフェーズはメッセージング以上のものを目指していて、他プロトコルを統合して、チャット内での送金、トークンセール、予測市場と報酬支払い、などの機能をつけていく予定になっています。
2.Trends: A Value-Anchored Social Protocol
Trends というソーシャルプロトコルが発表され、SolanaやJupiter、Magic Edenなどの起業家やエンジェル投資家から調達を発表しています。
このプロトコルは「投稿=トークン」とし、XやTikTokなどのコンテンツをキュレーションします。各コンテンツに価格曲線やボラティリティを持たせることで、共感の高いコンテンツには報酬を与える仕組みになっています。
AIによってコンテンツ生成のコストがゼロに近づき、いいねや再生回数もボットで操作できてしまうため、信頼できる評価の指標はオンチェーンの資本になる、という考えのようです。
3.Blockskye, Building Blockchain Infrastructure for Corporate Travel, Raises $15.8 Million
法人向け旅行管理プラットフォームBlockskyeが、シリーズCで$15.8Mドルを調達しました。
Blockchangeがリードで、United Airlines VenturesやLightspeed Factionなども参加しました。
すでにPwCやTripAdvisorなどのクライアントに対して、航空会社と直接つながるブロックチェーンベースのシステムを提供していて、仲介業者を排除しコストを削減します。
たとえば、旅行エージェンシーやクレジットカードネットワークを通さずに、航空券の予約や支払いをリアルタイムでできるようになります。(旅行費の14.5%削減や、84%の代理店費用の削減といった実績がかかれています)
今後は、ヨーロッパ、中南米、アジアへ進出予定で、ステーブルコインを使ったリアルタイム決済プロダクトも予定されています。
4.Dakota Raises $12.5M Series A to Power the Future of Global Business Banking
グローバル向けビジネスバンキングプラットフォーム「Dakota」が、シリーズAで$12.5Mドルを調達しました。
CoinFundがリードし、6th Man Ventures、Triton Ventures、DCGが参加しています。
Dakotaは、ステーブルコイン、米国債、既存の決済ネットワークを組み合わせた金融口座を提供しています。
数分でのグローバル送金:SWIFT、SEPA、ACH、ステーブルコイン
法人カード発行
最大4%の利回り
といった内容の口座を100ヶ国以上からの開設することができます。すでに数十億ドル規模のトランザクションを処理しているそうです。
5.W3.io Raises $7M to Make Web3 Usable, Scalable, and Ready for Real-World Adoption
インフラスタートアップ「W3.io」が、Blockchange Venturesのリードにより、Framework Ventures、Arrington Capitalなどから$7Mドルのシード資金を調達しました。
W3.ioは「スマートコントラクトを超える自動化・知能レイヤー」を開発し、Web3の開発・運用をシンプルにします。
すでにSpace and TimeやCreatorlandなどと連携し、マイクロペイメント、担保付きローン、エスクロー、トークン化株式などのリアルユースケースを提供することに注力しています。
6.Fantasy Platform FDF Raises $2M Seed Round, Launch Set for August 2025
Football.funは、$2Mドルの資金調達を発表しました。6th Man Venturesがリードしています。
「世界で最も報酬が得られるファンタジープラットフォーム」を開発していて、正式版は2025年8月にローンチ予定になっています。
7.Citi-backed Crypto Infrastructure Firm Talos Acquires Coin Metrics in Deal Worth Over $100 Million
Citibankやa16zなどが投資をしているインフラ企業Talosが、データプロバイダーCoin Metricsを$100Mドル超で買収しました。
この買収でTalosは機関投資家向けにトレーディングからデータ提供までセットで提供することができるようになります。
Robinhoodのトークン化株式のように現実世界の資産がチェーン上にのっていくにつれて、データや分析の需要がでてくるのは自然な流れです。
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