Pectraアップグレード
Ethereumの開発者たちは、次のアップグレード(コードネームPectra)を2025年5月7日にEthereumメインネットに実装することを決定しました。
このPectraアップグレードでは、アカウント抽象化 EIP-7702 が含まれ、より良いUXになることが期待されます。また、L2のコストを下げるためにblobの数を増やす EIP-7691 も含まれています。
■ This Week in Crypto
1.Crypto-to-Fiat App P2P.me Raises $2M from Multicoin and Coinbase Ventures
暗号資産からフィアットへの送金をできるようにする「P2P.me」が、Multicoin CapitalとCoinbase Venturesから$2Mドルのシード資金を調達しました。
「USDCで支払いをしたいユーザー」と「USDCをうけとって代わりに同額のフィアットを支払い先に送金してくれるユーザー」をつなぐことによって支払いを成立させます。
処理時間は約90秒で、オン/オフランプ(暗号⇔法定通貨の変換)を通さない形になっています。
本人確認はゼロ知識証明をつかって、政府IDやSNSアカウントの信頼性を確認しますが、データを保存しないプライバシー重視の設計になっています。
P2P.meはBase上でつくられていて、今後12ヶ月以内にトークンをローンチし、ガバナンスをコミュニティに移行する計画です。
2.Codex raises $16 million to build a blockchain just for stablecoins
ステーブルコイン特化のブロックチェーンCodexが、シード資金として$15.8Mドルを調達しました。Dragonfly Capitalがリードし、Coinbase VenturesやCircle Venturesなどが参加しています。
CodexのCEOは、以前はOptimismのメンバーでしたが、汎⽤型チェーンは用途に特化できないとして、ステーブルコインに最適化されたL2チェーンの開発をしています。
CodexのチェーンはOptimismの技術をつかって作られているようで、トランザクション⼿数料が変動しない、法定通貨への換⾦ができる、プライバシー設定、などのステーブルコインに特化した機能が組み込まれる予定です。
3.AI-Infused Blockchain Ambient to 'Replace Bitcoin,' Says Co-Founder
L1ブロックチェーン「Ambient」が、a16z csx と Delphi Digital から$7.2Mドルのシード資金を調達しました。
Ambientは Solanaのフォークで、PoSの部分をPoWに置き換えつつSolanaのスピードを維持します。そしてAIモデルをブロックチェーン上で直接実行します。
Bitcoinのように、計算を実施したノードに報酬が支払われますが、AIに関連した推論、ファインチューニング、トレーニングなどの計算となります。そしてユーザが信頼できるAI出力が保証される仕組みになっています。
Mahojin というプロジェクトが、a16z CSX と Maelstrom がリードに $5Mドルを調達しました。
Storyプロトコル上のアプリで、生成系AIの画像をリミックスし、NFTとして投稿できるプラットフォームになっています。
5.Cambrian Raises $5.9M in Seed Round Led by a16z CSX to Advance Agentic Finance
Cambrian Networkが、a16z CSX をリード投資家として$5.9Mドルのシード資金調達を完了しました。
CambrianはもともとTheGraphで働いていた人たちのプロジェクトで、AIエージェントのためのオンチェーン・オフチェーンの金融データを提供します。
また将来的には分散型ネットワークをつくり、バリデータを募るそうです。
6.Momentum launches new DEX on Sui with major trading competition
Momentumが、Varys Capitalがリードで、Coinbase Ventures、Circle Ventures、Sui財団, Aptos財団などから$10Mドルを調達したことを発表しました。
そして、Suiブロックチェーン上で「ve(3,3)モデル」のDEXをローンチしました。またトークンローンチのプラットフォームも兼ね備えています。
開発者向けツール「Bloctopus(旧LZero)」が、$1Mドルのプレシード資金調達を完了しました。Hivemind Capitalをリード投資家に、TechstarsやBrevan Howardなどが参加しています。
Bloctopusは、Ethereum財団、LayerZero、Offchain Labsなどと連携し、「カスタマイズできるテスト開発環境」のプラットフォームをつくっています。設定を簡単にし、インフラ運用コストを下げることができます。
また分散型ネットワークも開発中で、各ブロックチェーンが独自に維持していたテストネットの運用負担をへらすことができる予定です。
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