■ This Week in Crypto
1.Walrus Foundation raises $140 million to bolster the decentralized data storage protocol Walrus
Suiの開発元Mysten Labsが開発する分散型ストレージ「Walrus Protocol」が、$140Mドルを調達しました。プライベートのトークンセールでの調達で、$WALトークンの評価額は$2Bドルにも達しています。
主な投資家はStandard Cryptoで、他にもa16z crypto、Electric Capital、Franklin Templeton Digital Assetsなどが参加しています。
Walrusはなにかというと、Sui上で作られている「分散型ストレージ」のプロトコルで、画像や動画などのデータを保存することができます。WALトークンを使ったdPoSによって、ノードのインセンティブ付けをし、シビル攻撃を防ぎます。
FilecoinやArweaveなどのほかの分散型ストレージと比べて、速くて安いプロトコルを目指しています。またプログラマブルであることも特徴で、開発者が簡単に扱えるようになります。
WALトークンの60%がコミュニティに配分され、3月からロック解除が始まる予定です。現在はまだβ版ですが、Walrusを使ったWebホスティングサービスも開発されていて、3月27日に正式ローンチされる予定です。
2.A Third Path: Protocol Learning — Developing the true open-source AI
Pluralisというプロジェクトが、$7.6Mドルのシード資金を調達しました。USVとCoinfundがリードし、Variantなども参加しています。
現在のオープンソースAIは、実際には誰でも自由に開発したり参加できる状態ではないとして、新たな手法である「Protocol Learning」を開発しています。
このProtocol Learningは、多数の参加者が、分散的にモデルを訓練・ホスティングできるプロトコルで、特徴は以下の通りです。
参加者はモデル全体ではなく、一部だけを保持する
モデルの全体像(重みセット)は誰も入手できない
そのため参加者に経済的なインセンティブ(部分所有による収益分配)をあたえつつ、モデルの無断再利用を防止できる
これにより、初期資金がなくても良いアイデアがあれば最先端AIを開発・収益化できるようにすることを目指しています。
3.a16z crypto leads $20 million Series A for workflow protocol developer Halliday
開発ワークフローのプロトコルを開発するHallidayが、$20Mドルを調達しました。a16z cryptoがリードしています。
Hallidayは、スマートコントラクトの開発時に、「ワークフローを委任できる」インフラを開発しています。これにより、よりスマートコントラクトの作成の手間や時間を短縮することができ、簡単にアプリ開発ができます。
このプロトコルを使った最初のアプリとして「Halliday Payments」という決済アプリも開発しています。
4.YEET X
クリプトカジノのYEETが、$7.7Mドルを調達しました。昨年の夏に完了したようですが、Dragonflyがリードし、多くのエンジェル投資家が参加しています。
現在はウエイティングリストの募集をしています。
Manifestというスタートアップが、$2.5Mドルのプレシード資金を調達しました。VanEck VenturesとLattice Fundが共同でリードし、CompoundやSALTも参加しています。
Manifestは、アメリカの不動産をトークン化し、グローバルに投資可能にします。
これまで話題になりつつもなかなかうまくいかなかった不動産のトークン化ですが、Manifestの場合は、Home Equity Investments (HEI)という資産にひもづけることで実現します。
トークン「$USH」が、このHEIに裏打ちされ、世界中からアメリカ不動産市場にアクセスすることができます。
さらにDeFiとの統合もすすめることで、(アメリカ不動産をもとにして)他のプロトコルでの運用や担保にすることもできるようになります。
ちなみにカンファレンスやpodcastを聴いていると、アメリカでは伝統的な金融機関がクリプトに積極的になってきています。当局のスタンス変化が非常に大きかったようで、アセットのトークン化が進む雰囲気があります。
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